豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

日本が勝った

 太田述正コラムからのコピペである。コピペの出発点と最終点は紫色で示し、注目してもらいたい部分は赤字で示した。 
 コラムのURL(イタリック)と書誌的事項はコピペの直前に置く。
 お分かりになると思うが、URLから下がコピペしたところである。


 先の大戦で日本が勝ったことは、戦後すぐのころは、日本人全員が共有していた。今はそれが失われた。そのことを太田述正コラムが、以下の通り、わかりやすく説明してくれているので、コピペする。
 今上天皇の譲位についても全文をコピペしたいが、この部分はURLをクリックしていただきたい。


URL;http://blog.ohtan.net/archives/52259520.html
太田述正コラム#9128(2017.6.1)
<皆さんとディスカッション(続x3360)>
<太田>

 読者諸君との、このところの「ディスカッション」中に心に浮かんだことを書いておこう。

まず、今上天皇の譲位について。

[途中略]


次に、吉田ドクトリンについて。  私が、日本は先の大戦で実質的に勝利した、との見方を採るに至ったのは比較的最近だが、戦後の占領期の日本人達の大部分にとって、それは常識だったのではないか、とここ数日で思い始めた。
 というのも、南方で戦った復員日本兵達(α)には、(先の大戦の副目的であったところの、)英仏蘭のアジア植民地解放に成功したのではないかという達成感があって不思議はないし、支那で戦った復員日本兵達(β)には、中国国民党政権に回復が困難なほどの打撃を与えられたという達成感があって不思議はなく、他方、太平洋で米軍と戦って苦しい敗北を重ねた日本兵士で復員できた者は殆どいなかったからだ。(フィリピンで戦った復員日本兵達についての判断は留保する。)
 そして、αにとっては、日本が占領下にあったうちに、インドやインドネシアの独立を見届けられ、同様、βにとっては、中共政権の樹立/国民党政権の壊滅、を見届けられ、おまけに、α、βともに、朝鮮戦争勃発と米軍の参戦をも見届けられ、彼らが、対ソ(露)抑止を主たる目的として、日支戦争/先の大戦を戦ったところ、この対ソ(露)抑止を爾後米国が全面的に肩代わりして行ってくれる目途が立ったことまで見届けられ、彼らの勝利感は一層高揚したとしても不思議ではないからだ。
 これに加えて、(やはり先の大戦の副目的であったところの、)米市場等の開放もまた、実現しつつあった。  こんな勝利感を公にすることは、占領下では厳禁だったけれど、かかる気持ちが、彼らの家族に、そして日本中に、静かに浸透して行った可能性は否定できまい。
 そして、戦勝には何らかの形での賠償が付き物であるわけだが、この賠償を、占領期及びそれ以降の戦後日本は、米国に、対ソ(露)抑止/日本防衛、の経費の大部分を負担させると共に、その任務に米兵を強制労働者、露骨に言えば奴隷、として従事させる(注)、という形で米国に支払い続けさせることにしたまま現在に至っている、と見ることだってできそうだ。

(注)かつて、「金丸信は「在日米軍は番犬みたいなものだ」と言って<のけた>」が、これは戦後日本人のいわば総意なのでは?http://www.qualitysaitama.com/society/6878
 また、「徴兵制は、「意に反する苦役」に当たり禁じられているとするのが、通説・政府見解」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%86%B2%E6%B3%95%E7%AC%AC18%E6%9D%A1
であるところ、この憲法解釈は、軍人「業」を「苦役」であると見なしていることになる。
 その証拠に、日本の安全保障のために、苦役たる死の覚悟の下での軍人「業」に従事させるのは米兵に限るとともに、軍隊もどきの米国向け見せ金である自衛隊自衛官「業」は絶対に苦役にはあたらないものとし、現に、自衛官は、今までただの一人も戦死していないところだ。
 これが吉田ドクトリンの実相なのではないか、とね。
 仮にそうだとして、いくら自業自得とはいえ、対ソ(露)抑止の必要性がほぼなくなったところの、冷戦終焉/ソ連崩壊、以降も、そして、トランプ政権誕生に象徴されているように米国が国力・気力とも衰亡した現在でさえ、なお、米国から賠償を取り続けるというのは、いささか阿漕過ぎるとは思わないか。
 しかも、吉田ドクトリンが、日本人達をおしなべて属国症候群に陥らせ、それが重篤になる一方であるというのに・・。

 リフレーン
 防衛キャリア30年大田述正
 最大の安全保障はアメリカからの独立
 http://blog.ohtan.net
(皆さんとディスカッションをクリックしてください)


 リフレーン2
 日本と中国をいつまでも仲違いさせておくことは全欧米諸国の、ここ百年の基本戦略である(藤原正彦管見妄語」162、週刊新潮31号、平成24年から)