豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

外交の基本は敵味方と優先順位

 当面、最大の敵は拉致被害者を帰さない北朝鮮であり、その後ろには中国がいます。中朝両国は敵です。
 ここまでが前提です。「TPPでアメリカと真っ先に戦わなければ!」などと血迷ったことを言うのが一番困ります。敵味方の識別と優先順位を間違えてはいけない。これがリアリズムの鉄則です。(『保守の心得』148ページ)


 では、なぜ現在の日本外交にはリアリズムが欠如してしまったのか。その原因は簡単で、「日本国憲法に基づく教育」にあります。
平和教育」などというものを標榜している時点で、初手から誤っているのです。(同上129ページ)


 しかし、そんな邪魔な連中をかいくぐりながら、必死に世界と渡り合っている、ひと握りの優秀な外交官もいるのです。(同上145ページ)


 日本の外交能力を底上げする方法として、私は外交大学校の設立を考えています。(同上146ページ)


[軍部が暴走したのは、政権が脆弱だったためで]事あるごとに陸海軍は「政府は我々の言うままに予算をよこせばいい」と主張します。やっていることは今の官僚機構と一緒です。要するに政治家と官僚の問題なのです。戦前だけが異常なのではありません。(同上164ページ)


 果たして今の自民党に託していいのか。これは単に自民党を批判しているのではなく、財務省の「右へ倣え」に従って「デフレ脱却前の増税」になびいた日本の既成勢力、そして悪しき空気になびく日本人の体質と戦う覚悟があるのは誰かと問うているのです。(同上174ページ


[財務省の何が何でも増税だ、という要請に受け入れ、デフレ脱却前の増税を決めてしまった安倍晋三には、敗戦国から脱却する力はない。外交は託せない。
『保守の心得』の中では、何回か期待できる首相たることを表す表現が出てきたが、ここではっきりとこう宣言したのである]


 リフレーン1
 集団的自衛権行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


 リフレーン2
 日本と中国をいつまでも仲違いさせておくことは全欧米諸国の、ここ百年の基本戦略である(藤原正彦管見妄語」162、週刊新潮31号、平成24年から)