豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

ご心配には及ばない

 太田述正コラムからコピペ(太字、一部赤字)する。URL(イタリック)、書誌的事項はコピペの直前に置く。

URL;http://blog.ohtan.net/archives/52214059.html
太田述正コラム#7325(2014.11.26)
<皆さんとディスカッション(続x2458)>
<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

[途中省略]


 元東大教授の渡辺利夫センセ、今、拓殖大学総長なのね。↓

 「・・・中国の市場経済化は2000年代に入って間もなく終焉し、その後はステートキャピタリズム(国家資本主義)ともいうべき経済へと変質した。以降、中国の成長牽引(けんいん)車は、中央政府が管轄する独占的企業群となった。資源、エネルギー、通信、鉄道、金融の5分野の特定国有企業が国務院直属の資産管理監督委員会の直轄下におかれ、「央企」と略称される。・・・

⇒最初に市場化するセクターを選定し、その市場化を奨励し、推進したのも国だったのだから、最初から、一貫して国家資本主義でしょ。(太田)

 国有企業11万社の利潤総額ならびに納税総額でそれぞれ60%、56%を央企が占める。
 事業規模に応じて傘下に子会社を擁し、事業所数は2万2千に及ぶ。・・・
 中国企業の伝統は「官僚資本」である。企業が政治権力と結託して、資産規模の極大化を図る中国流の企業形態である。共産革命前の中華民国期に「四大家族官僚資本」と呼ばれる浙江財閥の築いた富は圧倒的であった。央企はその現代的バージョンである。・・・

⇒前から指摘してるように、中共の現在の経済体制は、日本型経済体制なんであって、共産党員の間でしか、最低限度の信頼関係が存在しない現状においては、共産党員が管理する形、つまりは、国営の形しかとれないってことなんだな。(太田)

 貧困農民のとめどない都市流入少数民族の抵抗、環境劣化、官僚の腐敗・汚職、所得格差の拡大は、すでにおぞましいレベルに達している。限界ぎりぎりにまで膨れ上がる中国の社会的不満に国内政策で対応する術(すべ)は、「和諧社会」実現を求めて挫折した胡錦濤前政権で尽きた。
 習近平政権は対外膨張路線によりフロンティアを拡大し、そこで得られる富と権威で内政に臨もうと決意したのであろう。

儒教復権や「和諧社会」は、人間主義導入への地ならしであり、習近平体制は本格的に人間主義導入を始めているのさ。
 なお、「対外膨張路線によりフロンティアを拡大」とおっしゃるが、米日同様、経済規模が大きくなれば、経済的利害もまた全世界に及ばざるをえないってことに過ぎない。(太田)

 第一次大戦後に追いつめられたドイツ国民の鬱積する不満が、アドルフ・ヒトラーをして激しい対外侵略に駆り立てた真因である。「第三帝国」の興隆は、しかし周辺国と米国の反発を招いて惨たる崩落を余儀なくされたという歴史的事実が想起される。・・・」
http://www.sankei.com/column/news/141126/clm1411260001-n1.html

⇒これも前から指摘しているように、習近平の領域拡大戦略は、日本の米国からの「独立」を狙ったものと受け止めるべきであり、極めて冷静かつ緻密な戦略であって、ご心配にはあたらないよ。(太田)


 リフレーン
 集団的自衛権行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


 リフレーン2
 日本と中国をいつまでも仲違いさせておくことは全欧米諸国の、ここ百年の基本戦略である(藤原正彦管見妄語」162、週刊新潮31号、平成24年から)