豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

菅総理の評価

 本日付の産経新聞石原慎太郎の「日本よ」が載っている。その中での原発に対する菅総理の対応への評価と、太田述正コラムの評価は真逆のように見える。両者を引用して読者諸氏のご判断に資する。両者の菅総理を評価している部分を太字で示した。太田述正ブログについては、URLも示した。


「日本よ」から
  アナキスティックで政治の運用に関しては無能に近い菅首相原発に関する言動は、自らの地位の保身のために国民の多くが潜在的に抱いている原子力に関するセンチメントに卑屈に媚びるものでしかなく、原発に関して国民の将来のために冷静な討論と選択を導きだすものでは決してない。一国の最高指導者としてはあまりにも軽率といおうか、国家の運命を損ないかねまい。


URL:http://blog.ohtan.net/archives/52093101.html
<太田>

 ちょっと違うんですねえ。
 「(<現>時点において)国民の大多数が共通に抱いている価値観」と「現時点における特定の案件についての世論(国民投票の結果明らかになったものを含む)」とは似て非なるものです。
 前者は、人間主義(その系として、反北朝鮮、反中共、反宗教原理主義、親欧米、等がある)と経済的厚生の維持向上と吉田ドクトリンといったところでしょうね。
 ここからは、「脱原発」か否か、といった単純な結論は出てきそうもありません。
 (「川にゃ」さんとの上記やりとりも参照。)
 じゃ、どうして私は菅首相の「脱原発」を支持しているのか。
 国民世論の「脱原発」ムードを背景に、これまでの原発推進の政産官学の癒着腐敗体制を突き崩し、原発に係るまともな議論と安全対策の確保を実現するための方便としてです。
 恐らく、菅首相自身、私と同じ考えだと思いますよ。

 もっとも、
http://www.foreignpolicy.com/articles/2011/07/29/the_post_fukushima_arms_race?page=full 前掲
の筆者は、菅首相が文字通り「脱原発」の方向を打ち出した、だからこそ、日本の行政府が、以下のようにこれまでの原発政策の軌道修正を打ち出し始めた、ととらえていますが・・。↓

 ・・・ On July 14, Tokyo announced that it will suspend civilian nuclear cooperation talks with Brazil, India, South Africa, Turkey, and the United Arab Emirates. If Japan is set to impose stricter nuclear export rules, it will be a boon to efforts to foster tighter international rules as well.
 Japan's science minister, Yoshiaki Takaki, also declaredthat Japan might terminate its development of fast-breeder reactors, which are fueled with plutonium.・・・


 リフレーン
 集団的自衛権の行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


  [人気ブログランキングへ]
 よろしかったらクリック願い上げます。