豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

不況克服は財政出動

 今週号の週刊新潮の「管見妄語」には、円高についての卓見が述べられている。


 輸出型大企業は下請けに皺寄せするためか法人税減税を狙ってか、円高は危険だと騒ぐ。外国は日本の財政は破綻寸前だというが、これは日本政府による強力な財政出動の牽制のためにいっているのである。政府は不況克服のため全国都市の電線の共同埋設や地方の老朽化した学校や病院を立て直す、などの財政出動に乗り出せ。


 まとめると以上のようなことになる。財界はなにかというと減税減税という。そんなに税金が高いなら海外に出ていくがいい。ただこれは「株式日記」の口真似にすぎないが、でもちょっと考えてみれば、財界のいうほどに日本の税金が高いなら、外国から日本に入ってくる企業などなくなるのではないか。マクドナルドだってケンタッキーだって外国の企業じゃないか。銀行だって入ってきている。日産だってかなりルノーだろう。これらの外国企業の儲けは日本では課税されないのか。そうだとすれば大変だが、そうなっているなら外国企業だけになってしまいそうだ。さらに減税などしないで輸出型大企業が本当に出ていくかどうか、一年ぐらい試してみちゃどうか。日本ほど企業にとって安全な国はそうそうなかろうから、総合的に考えたら出ていけやしない。また輸出型大企業が出てって日本が立ちいかなくなったとせよ。その時は円安になるから、今度は輸出できるではないか。売るものがそのときは無いってか。さてどうかな。


 藤原正彦が今回の「管見妄語」で述べていることに大賛成である。電線の埋設、老朽校舎の建て替えなど、円高の今がチャンスである。もっとも「円高の今が」、というところは、なぜ円高のときにやるのがいいのか、私には説得できない。


 リフレーン
 集団的自衛権の行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


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