豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

三島の自決は自閉的で幻想的な行動

 太田述正ブログ(#4585、2011.2.27)から、標記の言葉を含んだ前後を、太田述正ブログへの投稿者の言葉とともにコピペする(太字)。コピペの前にURL(イタリック)を貼り付ける。


URL:http://blog.ohtan.net/archives/52063988.html

<δΦΦδ>(「たった一人の反乱」より)

 三島由紀夫は独立を願って自決したんだね・・・方法は正しいとは思えないけど
http://www.nishiokanji.jp/blog/?p=1034


<太田>

 「<三島由紀夫の「檄」>文中にある「アメリカは真の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である」は、すごい一言である。私<(西尾幹二)>もずっとそのように認識し続け、またそのように書き続けてきた。」(上掲)

 方法が正しかったかどうか以前の問題として、当時の三島も、当時から現在までの西尾も、決定的におかしいのは、米国は、朝鮮戦争が起こった瞬間から、「日本の自主的軍隊<に>日本の国土を守<って欲しい>」のではなく、日本に、自らの安全保障のために、軍事的国際貢献集団的自衛権の行使)・・その時は、朝鮮半島への出兵・・をして欲しいと思い続けて現在に至っているってことが分かってないことだ。
 日本の国土への軍事的脅威なんて、日本が西側の一員であり続けさえすれば、日米安保なんてなくたって存在しないのさ。(朝鮮戦争勃発時に米韓安保はなかったけれど、米国は韓国を、軍事力を投入して守った。いわんや日本をや。)
 三島が自決する前年の1969年、ニクソンニクソン・ドクトリンを発表し、世界中の米国の与国や同盟国に対し、自主防衛を呼びかけた
http://en.wikipedia.org/wiki/Nixon_Doctrine
が、日本に関して言えば、それは、集団的自衛権の行使、すなわち日本の「独立」を日本に呼びかけたものなのさ。
 だから、三島の自決は、まさに、西尾自身が紹介しているところの、「国の外にhostile enemyを見ない、自閉的で幻想的な行動、世界の政治現実をいっさい映し出していない、リアリティから隔絶した自虐的な行動だった」(ドイツ大使シュタンツェル氏)のよ。
 そんな三島の「檄」のこのくだりを今だに評価している西尾は、ちーとひど過ぎて、もはや形容する言葉もないな。

 なお、日本の国土への軍事的脅威はないと言ったが、それは在来兵器の話であり、核の脅威はある。
 ただ、この話を始めると長くなるので、ここでは差し控えとく。



 リフレーン
 集団的自衛権の行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


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