豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

学習と教育の心理学2、3

 近代の科学的心理学は、ドイツの心理学者ヴントに始まると言われている。彼は人間の心理現象を科学的に実験しようと考え、19世紀の後半に心理学実験室を作った。以来、心理学は客観性を重んじ、研究には実験が不可欠となった。学習の仕組みをS-R理論で説明した行動主義心理学、人間の認知構造や情報処理のしくみをコンピュータ・モデルによって考える認知心理学も同様に実験が不可欠になった。
 これに対して、「人間の行動や知識は社会的な文脈によって支えられているものだから、実験から人間本来の姿を見ることはできない」という批判が起こってきた。その代表がソビエトの心理学者・ヴィゴツキーであり、その影響を受けた状況主義の人々である。彼らは子どもの言語の発達についても従来とは異なる考え方、「社会的な活動に参加するうちに誰かに教えられなくとも子どもは状況に応じた振る舞い方や言語を身につけていく」、という考え方をもつ。
 日本語教育の現場では、これら心理学研究の成果を受けてさまざまな実践が行われてきたが、最近ではヴィゴツキーや状況主義の理論にもとづく協同的学習活動に取り組む教師もいる。
 文章を読むとき、そこに書いてある一字一句から得られる情報を積み重ねて全体を理解するのがボトムアップ処理で、反対に、あらかじめわかっている文脈的知識や期待(スキーマという)から想像を駆使して情報を絞りこんでいくのがトップダウン処理である。スキーマを活性化するものをオーガナイザーという。また時系列スキーマのことをスクリプトという。
 行動主義心理学も認知主義心理学男も学習主体による習得を目指したものである。
 しかし、ヴィゴツキー理論は、学習は人間特有の高次構造をもってなす行為であるとする。学習主体が有能な支援者との相互行為の中で可能となったことを、やがては単独でできるようになる内化の過程であると捉える。相互行為の中で学習を支援する行為をスキャフォールディングと呼ぶ。


 カウンセリングについて述べる。
 留学生の一割が退学している。China、韓国、台湾は退学は少ない。フィリピンが多い。アウトリーチと言って、外に出てカウンセリングを行うこともある。
 異文化間カウンセリングはタブーが多い。タイ:頭は触らない。韓国:頭をたたかない。総じてボディタッチは危険である。
 カウンセリングの目的はメタ認知(上から自分を見つめること)を得させることである。答えは自分でださせる。
 アサーショントレーニング:アサーティングな態度をとれるようになるための訓練。非主張的、攻撃的でない態度。

 まとめにくかったが、重点は上記のようになろう。


 リフレーン
 日本は原爆をもとう。


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