豊丘時竹の続続「平素の戯言」

エッセイでもコラムでも随筆でもなく、ミセラニーです。

日本語の文法の特徴

 十月二十七日の「日本語教育概論」2‐⑤をまとめる。


 雑談
  女の人のDVの例が増えているという。DVは家庭内暴力と区別するために使われるようになった。家庭内暴力はもっぱら子供に使われる。

  同じ略語でも時代によって使われ方が違う。CDはコンパクトディスクだが、キャッシュディスペンサーと使われていた時期がある。

  エアコン、コンビニ、キムタクなど、日本語は二拍のまとまりで続ける。二拍のまとまりを、フットという。

  18歳、19歳の人はそれまでの言語環境の影響が大きいから、その時代に留学する、つまり若い時期に留学することが必ずしもいいとは限らないのである。


 文法
 文法と文形
 「わたしは学生です」、という文を、名詞、助詞、名詞、助動詞と分けられる、というように、言葉のルールに則って考えることが文法である。
 「わたしは学生です」は「――は――です」という形の文であり、――にいろいろな言葉を入れることを考える場合、文形という。文形をかんたんなものから複雑なものへ学んでいくシラバスを、文形シラバスという。

 わたしは――です。――の中に入れる言葉を考える。
   名前:小杉山
   職業:学生、先生、研究者
   性別:男、女
   年齢:45歳
   状態、区別:大人、母親、医者、娘、日本人、人間
   形容詞:快適、正直
   選択:猫、スパゲッティ、食後

 ――は――です。――の中に入る言葉を考える。
  事業仕分け は 今日 です。
  文形を積み上げながら文法を学んでいく。


  雑談 ソニーのテレビ、私の本、の二つにおいて、「の」の意味が違うことに注目すること。


 動詞
  五段動詞:書く、走る、飛ぶ、飲む、買う
  一段動詞
   下一段:食べる、述べる
   上一段:見る、着る
  来る、する:カ変、サ変
   「ない」をつけて区別するのである。

  書く:辞書形
  書きます:マス形
  書いて :テ形
  書かない:ナイ形
  書け  :命令形

  書きて→書いて
  読みます→読みて→読んで(Mは撥音便になる)
  行く→行って(促音便)


 形容詞
  赤い          です
  赤くない        です
  赤かった        です
  赤くなかった      です

  静か          です
  静かではない      です
  静かじゃない      です
  静かでは        ありません
  静かだった       です
  静か          でした
  静かじゃなかった    です
  静かじゃ        ありませんでした


 助詞
 「は」と「が」
  あの人 は 山田さんです:情報がない時
  あの人 が 山田さんです:情報がある時

 「は」は主題、「が」は主語
  わたし は 頭 が わるいです
   悪いのは頭である
  わたし は 髪 が 長いです
   長いのは髪である
   わたしは主題である


 「に」
  ──は──。の──に文言を入れることを考える。 
  目的地を表す「に」、目的地(移動動作の到達地)、移動する先がある、「へ」に近い
   大学に行く、それに書く、家に帰る、大学に入る、机に置く、バスに乗る、いすに座る、家に泊める、大阪に来ている
  存在の場所を表す「に」
   公園にいる、海に住む、山の上に雲がかかっている、結論に問題がある
  対象、到着点と同様に移動する先がある。「を」がある場合と「人に頼る」のように「を」がない場合とがある
   娘にわたす、人にものをあげる、犬に餌をやる、野良猫に水をかける、人に頼る、人にかみつく、人に文句を言う、人に手紙を書く、それに書く
  対象、移動する先がなく単に対象となっている場合もある
   通行人に吠えた
  時間、日付+に(時点)
   6時に起きる、縄文時代に発達した、1997年に香港は中国に返還された
  動詞の語幹+に[これも目的ではないか]
   飲みに行く、食べにいく   
  恩人(「から」と書き直せるもの)
   人にもらう、人に借りる、人に教わる。[人に貸す、は? 対象だろう]
  原因
   物音に驚く
  基準
   親に似る、服に合う、仕事に要る、仕事に必要だ、駅に近い、私には難しい、この仕事に適当だ
  変化の結果
   赤に変わる、病気になる、円をドルに替える、背広に着替える
  使役の対象
   子供に行かせる、国に保証金を払わせる
  受身
   親に叱られる、スリに財布をすられる

 「銀行に六時に来てください。それから食べに行きましょう」。この文章を初級の人に言ったら、「えーっ、何これ」となってしまうという。

 子供がよくやる間違い
  読めない→読めて[読んで、のつもり]、取れない→取れて[取って、のつもり]、できない→できて[やって、のつもり]

 自動詞と他動詞
  英語にはあるが、中国語にはない。中国の人がなかなか理解できない概念
 「が」がつくと自動詞
 「を」がつくとたどうし
   窓を開ける→他動詞、窓が開く→自動詞
   つく、つける
   消える 消す

 宿題
  自動詞と他動詞のある動詞の例を五つ以上挙げる

 解答
  燃やす(燃す):他動詞、  燃える    :自動詞
  出す     :他動詞、  出る     :自動詞
  伸ばす    :他動詞、  伸びる    :自動詞
  建てる    :他動詞   建つ     :自動詞
  捕まえる   :他動詞   捕まる    :自動詞
  生かす    :他動詞   生きる    :自動詞
  煮る     :他動詞   煮える    :自動詞
  沸かす    :他動詞   沸く     :自動詞
  仕上げる   :他動詞   仕上がる   :自動詞


 リフレーン
 集団的自衛権の行使を首相に決断させよう
 http://blog.ohtan.net/archives/52004075.html


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